今日は患者さんから「体はなんで硬くなるん?」という質問をいただいたので伝えきれなかった部分も含めて書いていきます。
まずは、体が硬い原因についてまとめていきます。
そもそもなぜ体が硬い人と柔らかい人がいるのでしょうか?
そして、意外と体が硬いという言葉、漠然としていますが、一体どこが硬いと「体が硬い」という表現になるのでしょうか?
これは、部位によって様々であると言えます。
人によっては首が硬いとか、肩が、腰がと答えが変わってしまいますので(^^)
そもそも、赤ちゃんの頃はみんなぷにょっとした柔らかい筋肉を持っています!
成長するに従い、子供でも体の硬い人がいたりします、これってよく考えると不思議ですよね?
実はこれ、日常生活が非常に深く関係しています。
体の柔軟性は、関節の可動域と深い関係があり、成長する中で、日常生活の中で可動域を目一杯使うことは無くなっていきます。
これが、可動域を狭くして体が硬い状態にしてしまう理由の一つでもあるのです。
他には、日々あなたがやっている姿勢に原因があります。
体が硬い原因となる姿勢、これが悪くなることで、どんどん体が硬い状態になってしまうのです。
まだまだ体が硬い原因はあり、運動不足が関係することもあります。
人間の体は、実はお腹から硬い状態になっていくと考えられていて、ここには横隔膜がありますが、これは呼吸をするための筋肉になります。
体が硬い場合、まずはお腹から柔らかくしていくことが、大事なポイントになると考えられています。
人間の体が、大人になるに従って硬い状態になっていく原因はまだあります。
筋肉や関節が硬いからというものや、実は血管が関係しているという考えもあり、血管といえば全身に張り巡らされているもので、毎日使われています。
生まれてから成長していく若い頃は、血管もいきいきと動いていますが、だんだん人間は老化していきます。
こうなると、血管の力が弱くなり、血管の中にあるコラーゲンが硬化してしまうのです!
コラーゲンはもともとドロドロの状態なのですが、そのままにしておくと、どんどん硬くなってしまうのです!
これが原因となって、血管を流れる血液の勢いが弱くなり、血管に老廃物が溜まってしまうようになってしまいます!
こうなると血管が硬い状態になり、悪循環で老廃物が詰まって狭くなってしまいます。
つまり栄養を運んで老廃物を流す血管が硬い状態になると、筋肉まで硬い状態になってしまうのです!
また、筋肉を普段から鍛えたり動かしたりしていない人は、筋肉が弱ってしまっているので、使うと疲労しやすくなります。
疲労物質が筋肉に蓄積されてしまうと、筋肉を動かすときに痛みが出るので、増々動かさなくなりどんどん体が硬い状態になってしまいます。
筋肉が硬い状態になっているというのは、結果的に体の代謝自体が落ちているので、太りやすくもなってしまいます。
普段から運動の習慣がない人は、年齢を重ねるとそれでなくても筋肉がどんどん落ちていき、代謝が落ちてしまい、太りやすくなるので、意識して体を動かすようにしないと、様々なことが凝り固まってしまいます。
筋肉も内蔵もある程度使っていないと能力が低下します。
子供を見ているとよく分かりますが、将来を心配したりすることもなく、日々をただ楽しんで喜んで動き回って生きているあのような生き方をするのが、心身にとっては自然で柔らかい心身を持つためのコツです!
体が硬い人で、生まれつきそうであるという人は、成長する過程で体が硬い状態になるということがいえます
そして、すでに2歳頃から差は出てくるようです!
日々の日常生活の動作などの違いが、この硬い体を持つ2歳児と、柔らかい2歳児を作っていくのです。
それでは分かりやすく、体が硬い状態になる理由をまとめていきましょう。
● 運動不足
● 緊張やストレス
● 同じ姿勢でいることで血行不良になる
● 血管が関係している
● 老化
● ストレッチ不足
そして、発達障害の人などの中にも、体が硬い人がいて、その原因は、どうやら脳の命令形のエラーが起こっていることで、股関節や足首などが硬い状態になっている人もいるのですが、発達障害だからみんなそうだとは言えません、中には柔らかい体を持っている人もいます!
それでは、体が硬い人で、病気が関係している場合、どんな病状などがあるのでしょうか?
● 自律神経失調症
● うつ病
● 肥満
● 脊髄終糸症候群
● 心筋梗塞
● 脳卒中
● 靭帯損傷や肉離れ
● 腰痛、肩こり、ぎっくり腰
副交感神経と交感神経がバランス良く働いていることで、人間の体は健康な状態を維持していくのですが、自律神経失調症は、このバランスが崩れているという症状になります。
緊張すると、人間の体の中では、交感神経という、緊張をもたらす神経が優位になります。
こうなると、筋肉は硬い状態になり、東洋医学でいう体内の気血水の流れが悪くなります。
そうなると、栄養が体のすみずみまで運ばれていかず、老廃物が排出されなくなり、体を回復させることも、新陳代謝も滞ってしまいます。
そしていつも不調だ、疲れがとれないという状態になるのです。
自律神経失調症はこのような状態になることで起こり、これが続いていくと、他の病気を併発するようになります。
うつ病になると、人間は感情を自分の中に抑圧してしまいます。
本来なら自然に表現される喜怒哀楽の感情を内側に無理に抑えこんでしまうので、全身に力が入ってしまい、どんどん体が硬い状態になってしまいます。
うつ病の人は表情も暗く、体も硬い人が多いといいます。
心と体は連動している、このことがよく理解出来る疾患が、自律神経失調症や、うつ病ではないかと思います。
すでにご説明したように、体が硬い状態になると、血行不良になります。
そうなると基礎代謝が落ちていき太りやすくなります。
肥満はこの悪循環を引き起こし、生活習慣病やその他の病気を発症しやすくなってしまいます。
脊髄終糸症候群という病気は、脊髄の末端と、尾椎をつないでいる糸が、脊髄を引っ張りすぎるので、内部を圧迫してしまうという病気で、若い人に多いと言われています。
症状が腰痛に似ているので見つけにくい病気だと言われています。
心筋梗塞や脳卒中という病気は、血管の詰まりなどが原因となって引き起こされます。
体が硬い状態だと、血管の血流も悪くなり、詰まりやすくなることはすでに説明していますが、こうなることで心筋梗塞や脳卒中の危険度が高くなってしまいます。
肉離れや、靭帯損傷ですが、体が硬い状態は筋肉の緊張が長い時間続いているというものになります。
筋肉が緊張し続けていると、靭帯は伸び切って傷つきやすい状態になります。
この状態で運動などを行なうと、靭帯を傷つけ靭帯損傷や肉離れを引き起こしやすくなります!
肩こり、ぎっくり腰なども、体が硬い状態で、血流が悪くなったことが原因となって起こります。
このように、血流は非常に大事なので、食事の内容などにも気を配ることは、体が硬い場合関係するのです!
体が硬いのなら、このような病気が関係している場合がありますので、やはり血流を良くし、体を冷やさないように気を配りながら、簡単な運動なども日々行って、体の筋肉などをしっかりと使ってあげることが大事なポイントになります。