手足がふるえる病気として大きく分けて二つの病気があります。
●本態性振戦
●脳神経の異常
本態性振戦
本態性振戦とは、60代以上に増えてくるもので、食事をしたり字を書いたり座っていて立ち上がったりした時に手や足がふるえることをいいます。
本態性とは原因が不明という意味で、振戦とはふるえを指します。
特徴としては、ふるえ以外の症状がみられないことが挙げられます。
また、寝ている時など安静時にふるえることはなく動作の始めにふるえがでることが多くなります。少ないですが頭が揺れることもあります。
脳神経の異常
これらは主にパーキンソン病など脳・神経に異常がみられることで起こるふるえです。
特徴としては、パーキンソン病などの場合症状がでている部位が固くこわばってしまったり上手に動かせないといった症状が現れ、歩行や表情などにも影響がでます。
また、ふるえが安静時にでてきます。
本態性振戦ではストレスにさらされるとふるえがでたり大きくなることがわかっています。これらは、交感神経がたかぶることによって心身が緊張し引き起こされ、人は緊張状態に長く身をおくと交感神経がはたらき過ぎ、心身をリラックスに導く副交感神経が十分に機能しなくなってしまうのでその結果、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、ふるえが起きます。
当院では、本態性振戦の方には、まず筋肉の過度の緊張を取り除き交感神経の働きを緩やかにしていくようにアプローチしていきます。
同様にパーキンソン病などの方に対しても固まりやすい筋肉を緩めてあげることで日常生活の向上を目指します。